未経験でも自動車業界に転職できるか不安
自動車開発の経験はないけど自動車業界に転職したい
「自動車開発の経験がないと、自動車メーカーには転職できないのかな・・・。」と不安に感じている方のために記事を書きました。
近年、自動車業界は大変革の時代を迎えています。特に、クルマの電動化と自動化によって、開発課題や競争相手がガラリと変わってきています。
自動車メーカーに勤めると、最先端の技術を搭載した自動車開発ができるということで、転職を希望される方も多いのではないでしょうか?
自動車業界は大変革の時代を迎えていて、それに伴って欲しい人材のスキルも変化してきている
この記事を読んで得られること
今回の記事を読めば、自動車開発未経験の方でも自信を持って転職にチャレンジできるようになります。
今は業界内よりも業界外の新しいスキルを持った人材が要求されています。
私は現役の自動車開発エンジニアで、転職経験もあります
私は、新卒で自動車業界に入社してからこれまでずっと自動車開発一筋です。途中で自動車部品メーカーから完成車メーカーに転職をしています!


これまで関わってきた開発テーマは、エンジン開発、電気自動車開発、水素燃料自動車の3つがメインです。
- 次世代エンジン開発
- 電気自動車(EV)のシステム開発
- 水素燃料自動車(FCV)のシステム開発
専門スキルは「モデルベース開発」と呼ばれる、今流行りのデジタルトランスフォーメーション(DX)に関連する開発手法です。
今回は、開発現場の中の人から見た自動車業界が欲しがっている人材について紹介していこうと思います。
自動車業界が欲しがる人材が持つべきスキル

結論
最初に結論から申し上げると、自動車メーカーが欲しがってる人材は、DXに関連するスキルを持っている人です!
もう少し具体的に要求されるスキルを書くと、①機械学習・ディープラーニングなどのデータサイエンスのスキルと②モデルベース開発などのシミュレーションのスキルです。
- 機械学習・ディープラーニングなどのデータサイエンスのスキル
- モデルベース開発などのシミュレーションのスキル
上記の2つのどちらかのスキルに自信がある方であれば、自動車業界で引く手数多です!年齢なんて関係なく転職できるチャンスがたくさんあるので、積極的に挑戦していきましょう!
今の自動車業界が喉から手が出るほど欲しい人材スキル
機械学習・ディープラーニングなどのデータサイエンスのスキル
機械学習やディープラーニングのスキルが活躍する代表的な2つの技術開発を紹介します。

- 自動運転自動車における人・物体検知アルゴリズム開発
- 生産ラインにおけるAIを活用した不良品検知システム開発
自動運転自動車における人・物体検知アルゴリズム開発
自動運転車の開発では、AI技術が必要不可欠です。それはドライバーの代わりに機械が周辺の環境状況を認知→判断→制御する必要があるからです。
そこで、機械学習やディープラーニングなどのAI技術が活用されています。AIが人間の代わりに、周囲の歩行者や自転車を検知し、その情報をベースにクルマは自動でブレーキを踏んだり、アクセルを踏んだりします。
生産ラインにおけるAIを活用した不良品検知システム開発
次は、自動車工場の生産ラインで活躍しています。機械学習・ディープラーニングを用いて、良品と不良品の形状の差を学習させるのです。
AIは人間の目には気づけないような僅かな特徴量の差も捉えることができるので、現在はAIを不良品の選別に使っています。
モデルベース開発などのシミュレーションのスキル

自動車開発において、シミュレーションの活用はもう当たり前になっています。
例えば、電気自動車を実機を使って開発しようとすれば毎回毎回バッテリメーカーから電気を調達して、それを試験するという極めて非効率な開発になってしまいます。
そこで、現在は仮想のシミュレーション空間内にバッテリやモータなどの電気自動車に必要なコンポーネントの物理特性を表現して、シミュレーションでクルマの性能評価まで行います。
このように実際の部品の特性をモデル化(数式化)してシミュレーションする開発手法をモデルベース開発と呼びます。
上記2つのスキルに共通する技術基盤はプログラミングスキル!

これらの2つのスキルの基盤になっている技術はプログラミングスキルです。
機械学習やディープラーニングなどのAI技術もすべてPythonやMATLABでプログラミングをして、初めて学習がスタートします。
自動車開発では、特にPythonとMATLABの2つのプログラミング言語が開発でよく使われます。
- 自動車業界への転職に強いプログラミング言語はPythonとMATLAB
また、シミュレーション環境の開発においても同様です。すべてプログラミング言語を用いて、実際の部品の特性を数式にモデル化していきます。
したがって、基礎的なプログラミングスキルがあって初めて応用的な開発ができるのです。
まとめ
未経験でも大丈夫!自動車業界が欲しているのはDX人材!
これからの自動車業界の転職に自動車開発の経験は重要ではありません。
むしろ、これまでの自動車開発で培えていない技術、つまりDXに関連するスキルを求めています!
自動車メーカーにとっても、DX技術開発はまだ経験が浅いため、従来のエンジン開発のようなノウハウはまだありません。
そんなときにDX開発に強い人材は社内で確実に重宝される存在であり、自分の以上価値をぐんと高められますよ!
DX技術の基盤になるのはプログラミングスキル!
- 自動車メーカーが欲しい人材スキルはDX関連
- その中でも特に、AI(データサイエンス)技術とシミュレーション技術が重宝
- AI技術もシミュレーション技術もその基盤はプログラミングスキル
DX技術の中でも、①機械学習・ディープラーニングなどのデータサイエンスや②モデルベース開発などのシミュレーション開発の2つのスキル持つ人材は自動車メーカーが喉から手が出るほど欲しがっています!
それらの技術の土台となるのは、プログラミングスキルです!
AIはプログラミングスキル+データサイエンススキル、モデルベース開発はプログラミングスキル+物理学・制御工学の知識と言っても過言ではありません。
したがって、これから自動車業界へ転職を希望している方は、プログラミングスキルは非常に大きな武器になりますよ!
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